新樽・中古樽の魅力に迫る…
目次
熟成用の新樽、中古樽って?
熟成用樽には新樽と呼ばれるものと中古樽と呼ばれるものがあるのをご存じですか?
その名の通り、新樽は一度も使用されたことがないまっさら新品の樽ですが、
使用歴のある古い樽も熟成樽として用いられるんです!
樽の使用は一回ぽっきりではないんですね!
ここでハテナ…ではでは
「何が」
「一体どういう風に違うのか?」
皆さまの疑問について、お答えしていきたいと思います!
それぞれの役割の違い
新 樽
ピッカピカの新樽!
熟成用新樽は内部を焼きます。
これがまた豪快。 そして熟成の要!
木の成分が変化してバニラのような甘い香りが生まれ、木のえぐみが和らぐのだとか!
それらの成分がお酒に甘みや旨味を与えてくれます。 なんという魔法…
焼き具合によって熟成バランスの調整も出来ちゃうんです。
一度も使用されていない樽には沢山の成分が詰まっていて、
木材由来の成分・香りをよりつけることが出来、短期熟成でも
木の味わい、色味をしっかりつけることが出来るということなのです。
お酒には定義があるものがありますよね!
バーボンは、アメリカンホワイトオーク新樽の内側を焦がしたもので最低2年貯蔵をしなさい!
と決められ、なおかつ強めに焼きを入れ短期熟成されるのが一般的です。
ということは、樽負けしない力強い原酒であり、木材の影響をより受けたお酒
と言えるのですね!!かっこいい!!
ブレンドを前提としている、短期間の熟成が望ましい場合や、
新樽ならではの木材の香り・ダイナミックで荒々しい味わいが合う原酒であれば、
新樽を使用した熟成向きになります。
ひとくちに新樽といっても、最近よく耳にするようになったジャパニーズオーク
ミズナラ材等は、一般的なアメリカンホワイトオークと比べると、
木材の性質が違う為、扱い方から味わいまで全く異なるのです!
そちらも今後の記事で詳しく触れていくので楽しみにしていてくださいね!
中 古 樽
貫禄ある中古樽たち…
中古樽は以前に入っていたお酒の味わいを付与したい、
木材由来の香りを抑えたいといった場合に使用されます。
ブランデーが入っていたものはブドウの風味が、
カルヴァドスが入っていた樽にはリンゴの風味といったように
前入酒の影響を色濃く受けるお酒になるのです。
前入酒の味わいをつける目的がある為、
再度焼き直しは基本的に行わないのが中古樽です!
何回か使用されたことで、木材の成分の抽出は緩やかになっていますが、
全く成分がなくなってしまうわけではないので、樽由来の味わいはつきます。
新樽に比べゆっくり抽出し、長期熟成することで、
落ち着いた丸みのあるコク・まろやかな味わいが生まれます。
中古の樽で熟成するお酒って衛生的どうなの?
と感じられる方もいらっしゃるかと思います。
勿論期間が経ち劣化してしまった樽を使用すれば、中古樽ならではの良さは消え、
原酒に悪影響をもたらす可能性もあります。
ですが、選別され状態が良く、フレッシュな樽で熟成されたお酒はまさに別格です!
どの中古樽を使うかは勿論、原酒と樽の相性により様々な味わいに仕上がります。
私たちの想い
新樽・中古樽の役割、それぞれの樽の特徴をお伝えさせていただきましたが、
お酒を熟成する上で一番大切なことは、やはりそれぞれ皆さまが求められる味わいです。
私たちの仕事はそれらをお伺いし、原酒の可能性を最大限広げられる樽とは?
熟成期間は?いつもそういったことで頭はいっぱいです。
こんなお酒をつくってみたい!等々…是非是非お聞かせください。
少しでも気になった方はご相談くださいね…!!
樽屋として、皆さまを私たちがご案内できるサービス・ご提供できる樽を
お客さまの希望に合わせてご提案させていただきます。
ですが、お酒のエキスパートではありません。
皆さんのお酒のことを沢山教えてください。
それぞれポテンシャル・性格・違い、個性があると思います。
それら考慮し熟成を行うことで、
まだ想像できないお酒の世界が見えてくると私たちは考えています。
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