熟成効果復活!再生
目次
日々成長・・・
樽について知りたい皆様、こんばんは。りょうです。
僕もこの記事を書きながら改めて勉強になる部分が多く、自分の未熟さを実感しております。
それと同じくらい新たな発見にわくわくが止まらない今日この頃でございます。
今回はそんな使えば使うほど・・・なお話でございます。
樽を使うということは?
さて、これまでの記事で有明産業がいろんな材で樽を作っているというところまでは
ご理解いただけましたでしょうか?
ではでは、樽を使うとなった時、次に考えることは何でしょうか
いろんなことがありますよね。
これらと同じくらい考えてしまいそうなのが
「どうやってメンテナンスするの?」だと思うのです。
漏れたらどうする?色がつかなかったらどうしよう?
そんな疑問を解決する情報を今回はお届けいたします!
樽のトラブルあるある・・・
樽を使っていくうえで起きがちなこと、それは漏れです!
いきなり漏れの話かよ!と思う方もいらっしゃるかもしれません。
実はミズナラをはじめとした国産材を使っていくときに避けては通れないのが
この「漏れ」なんですね。
ただ今回は漏れについてではないのです。
今回取り上げる樽あるあるは「お酒の色づき」についてです。
結構このお問い合わせ多いんです・・・。
実は樽って何回も使っていると色づきが悪くなってくるんですよね。
この状態でもお酒をまろやかにする効果はしっかりと発揮されるのですが、
材の持つ特有の香りであったり味わい、色づきはだんだんと弱くなっていきます。
紅茶のティーバックをイメージするとわかりやすいかもしれません。
![](https://ariakesangyo.com/ariakesangyo/wp-content/uploads/2022/03/d4160ddfabe5e39a2ca5048e6f437372-300x169.jpg)
紅茶って同じティーバッグを使っていると、味が出なくなってきますよね?
起きていること自体はあれと同じことなんです。
色付きのお悩みには焼き直し!
こうした問題を解決してくれるのが職人さんの卓越した技術によるメンテナンスなのです。
中でも今回皆様に知っていただきたいのは、樽の焼き直しの処理でございます。
有明産業では焼き直しの処理のことを【再生】と呼んでいます。
個人的にこの呼び方かっこよくて好きです。
この再生処理は、内面を少し削り取って、新材の部分に新たに焼きを入れるという技になります。
この再生を行うことで、まだ成分が出きっていないところがお酒と触れることになり、
熟成効果が復活するんですねぇ。樽って奥が深い・・・。
ただ!再生のメリットは熟成効果が復活するという点だけではないのです。
再生の真のメリット
新樽のメリットとして色や香りがつきやすいという点がありますよね?
しかし、これは成分が出すぎてしまうとも言い換えられるのです。
では再生処理を行った樽はどうなるのか?
先ほど「成分が出きっていないところをお酒と触れさせる」とご説明しました。
もう一つの使用後の特徴として
一度使用した樽は渋みや苦みといったトゲトゲした特徴が取れてくるのです。
つまり、内面の焼きの効果を復活させつつ長期熟成に適した樽が出来上がるのです。
使用済みの樽は実は希少?
スコッチでもバーボンの一空き樽を使うのが主流になってますよね。
しかし!再生処理がもっと広まればミズナラやサクラ、クリのように
新樽しかないものでもこのポジションを担うことができるようになるのです。
皆様のお手元に
みたいな樽や
みたいな樽はありませんか?
もしかしたらその樽、もっとお酒と馴染む樽に生まれ変わるかもしれせんよ・・・!